2013年12月05日
未知の国スペイン

バスク・カタルーニャ・ガリシアの歴史と文化
大泉陽一 原書房
世界史に残る黄金時代を築きながら、なぜか日本では本が少ないスペイン
通史を探していたが、なかなか適当な本が見当たらない。でも、この本を読んで「スペイン」の通史が見当たらない理由が少しわかった
レコンキスタ以降のこの3地域だけを見ても、歴史が複雑
スペインとは何か?余計にわからなくなった。「民族」もやっぱり定義できない
バスクはともかく、カタルーニャもたびたび微妙な州民意識が紹介されているが、ガリシア語が「ほぼポルトガル語に近い」ってそんな複雑なの?
しかも著者は国立バジャドリード大学院を卒業し、そこでアジア研究センターの研究員ということで、歴史というよりも気候風土を知るエッセイとしてまとめられている感じ
これがまた、結構詳しくてスペインをよく知らない者には難しい。平易な文書だが、ネットであれこれと調べる必要がある。その段階で少しづつ、通史も見えてくるけど・・・
もっとも重要な収穫はフランコ体制下の全体主義の影響に関する記述。国粋主義に基づく歴史教育・・・多くの独裁国家で繰り返される背伸びをした尊大さ
巷のスペインのイメージとは違うが、実際にスペイン人を知らないのでどうなのか
レコンキスタは700年以上かかっている。グラナダの歴史はさらに複雑で素人にも分かりやすいスペイン通史はムリか・・・カスティリーヤの通史から探すか
Posted by 比嘉俊次 at 13:32│Comments(0)
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