2015年08月22日
この一冊で「聖書」がわかる!

白取 春彦 三笠書房
羽田空港にて。文庫本だが、久しぶりに大当たりなので記録しておく
「この1冊でわかる」とうたう、この手の本はほとんどが内容的にも「コラム」という程度のもの(同時に買った文言春秋の「大世界史講義」がそうだった)だが、この本は違う
もちろんこれで聖書が分かるわけではなく、聖書とは何かが分かる
日本語では「聖書」という字があてられているため、宗教書としか見られていないが聖書は歴史書でありユダヤ人の記憶であるという点から「福音書」とはなにか、「使徒行伝」の解読なども含まれている
つまり聖書の内容のみならずキリスト教の基本的教義から発生、拡大、定着の過程、そしてその背景までと、世界史と信仰の2つの視点を常に持っている
もちろん「黙示録=破滅」「666は悪魔の印」なんてものもない(個人的にはその世界も好きだけど)。
ただ・・・著者はキリスト教徒とはどこにもないが、ユダヤ教徒イスラム教にたいしては少々キビしい感じがするのは留意点
一番の収穫はずっと不可解だった創世記とヨハネによる福音書の記述の差異をどう考えるかに一つの解釈が示されていること。「ロゴス=神」と。しかしこれは一般に認知されている解釈なのか・・・新しい疑問も
Posted by 比嘉俊次 at 11:15│Comments(2)
│社会
この記事へのコメント
お読みくださってありがとうございます
Posted by 白取春彦 at 2016年05月30日 20:22
おおっ!著者の方から!今気づいてすみません
勉強させていただきました
勉強させていただきました
Posted by 比嘉俊次
at 2017年02月19日 14:08
