2011年06月03日
朝日新聞記者が書いたアメリカ人「アホ・マヌケ」論

アメリカ論、アメリカ人論の本はいくらでもあるが、あまりピンとこない内容が多い。NYやハリウッドのアメリカ、WASPエリートのアメリカ、スポーツのアメリカ、マイノリティのアメリカなどいろいろあるが、どれも一面でしかない
が、この本は私が感じた「アメリカ」に一番近い。アメリカは広いし、アメリカ人は国籍以外に共通項はないぐらいだ
実は都会出身のアメリカ人は車がうまいとか、全般に運転マナー(規則ではない。ゆずる、せかさないというマナー)がいいとか、「食事を消費する」という所などは沖縄にいてもわかることだ
その他、トイレ作法やレジの作法など、細かな所にアメリカを見つけだしているのはさすが記者。考察も小難しくないが、確信をついていると思えるものが多いし、文書も緩急があって読んでいて飽きない
今でも時々「基本的い価値観を共有する日米」なんていい方をする人がいるが、バイブルベルト・ディープサウスを旅した事がある人なら、簡単にそんなこと言えないだろう。沖縄でミドルクラス以上の毎週教会に出かけるアメリカ人ファミリーが越してきても同じ思いをすることになる。宗教が違うというのは価値観に結構な違いが出ると思う
そして、アメリカ人はとにかく親切な人が多く(明る人の割合は日本人と変わらないと思う)、アメリカ人に当然好感を抱くが、なぜかこの親切な人たちが度々戦争を仕掛けて矛盾を感じないという所だ。この辺りはもうちょっと考察が必要だろう。単に「軍産複合体が~」という話ではないだろう
もちろん著者はアメリカ人を「アホ・マヌケ」と思っているわけではない
Posted by 比嘉俊次 at 09:30│Comments(1)
│社会