2011年01月11日
新薩摩学
新薩摩学シリーズ3
薩摩・奄美・琉球
『新薩摩学』
鹿児島純真女子大学
国際文化研究センター編
1800円
やはり「薩摩」の歴史は面白い
薩摩を知らないと「琉球」も見えてこない
また日本史の中でも琉球史並みに
異彩を放っていると思う
沖縄で「薩摩」というと
いまだ仇討イメージもあるが
さすがに400年を過ぎて
沖縄でも薩摩本が増えてきた感がある
とてもいいことだと思う
客観的に過去に触れるのは
未来を展望するうえでも必要な事
5人の研究者による論考と
シンポジュウムを収録
帯にあるような分かりやすい耳目を引くテーマも面白いが個人的には第4章の「滝沢馬琴の見た琉球」が最も印象深い
「為朝伝説」を描いた『椿説弓張月』のあらすじ(と言ってもかなり細かい)を初めて知った。
こうした話は孫引き、聞きかじりが多く、しかも話者の主観で再編されてしまうので原作者の意図などが見えにくかった。
馬琴の「日本観」は大きい
しかし、いつも微妙なのは奄美
琉球と薩摩という二つの文化圏に挟まれて・・・両端とも奄美を利用してる
今、ウチナーンチュが「琉球」と言う時、奄美を含んでいる人はどのくらいいるのか
先島統治の在り方も含めて、注目されないが忘れてはいけない歴史
Posted by 比嘉俊次 at 12:06│Comments(0)
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