ようやく入手した「デフレの正体」
東京の書店で買ったものを頂きました
サブタイトルに
経済は「人口の波」で動く
と、あるように、一方で消費者である
現役世代(≒労働力人口)の減少が
消費不況の大元である、と言う主張・・・
ま、これだけだけなら話題の本にはならないですね
だって、こんなことは商売人や株の世界では
当たり前のことで、それに対応する企業の動向に
焦点が当てられてきました
本書が話題となっているのは、その前提を踏まえて
現実的な対応策を、いくつか列挙している点にあると思う
生産性向上こそが、技術革新こそが、出生率の上昇こそが、
デフレを克服する、という主張に対し、明確な否定を加えています
(もちろん、いずれも大切ですが、切り札ではないと言う事)
資源国以外で日本が貿易赤字なのはフランスとイタリア
スイスの3カ国なんて象徴的だと思う
「ブランドの大切さ」や「外国人観光客の受け入れ」の大切さ
などについて、理論的に説明しているのは沖縄にとってとても重要
日本が(というより世界中の国が)2次産業(製造業)による
国力の飛躍を経験しているので、3次産業、特に観光業に代表される
接客業を低く見る空気があるが、ぜひこの本を読んで胸を張って欲しい
サービス業は外貨獲得につながり、雇用も多いし、なにより資源と違って枯渇しないしね
まあ確かに、実効税率を確認もせずに「法人税が高いから企業の競争力が・・・」とおっしゃる方々が多い中で
著者の藻谷さんのような話は大つかみな感じがして、「経済の専門家ぽくない」と思われて、聞く耳を持つ方が少ないのか
あまり紹介されることもありませんが、本が売れている所見ると、空気も変わりそうですね(多分)
そういえば聡い中国人の事、向こうもサービス業、特に観光の重要性(経済・文化・外交的にも)を認識したようで
入国審査など、外国人観光客が関わりそうな場所には、窓口対応を「満足」「まあまあ」「不満」など3~4段階で
評価するボタンがあった(多くの人は押さないけど、もちろん、私は押しました)
ほんの7年前には苦笑いするしかないほどの接客対応(隣の客がウエイトレスに「マズイ」というと
ウエトレスは顎でキッチンをさして「作った人に文句を言え」と軽くあしらった・・・)だったのが、
今回は北京・上海・広州・深センでは沖縄(まだ東京レベルじゃない)と変わらない感じでした
沖縄も藻谷さんと近しい方がいて、聞けば全国くまなく歩いているとの事
次はサービス業、特に観光業に特化した本を期待したい